Q: 子どもの漢字を読み書きする力が弱くなってきています。
何か、出来ることないですか?
A: 子どもが、日々、漢字に接する機会が多くなる環境を作ることです。
「漢字が弱い」は、子どもの日本語力の話の中で、保護者から出てくる一番ポピュラーなコメントです。
この言葉は、保護者の経験が元になっています。日常生活の中に漢字があふれている日本で育ち、漢字を習得した経験です。
漢字の習得には、環境が必要です。
家庭や補習校でしか漢字に出会わない環境で育った子どもに、「漢字に強い」を期待する?
(お母さん、アメリカに来てからの自分自身の漢字力が落ちていませんか?)
補習校小学5年の担任としての、私自身の経験です。
毎週土曜日、朝のホームルームの時間に漢字テストです。
「先生、早くテストして!勉強したの、忘れるから!」という子どものリクエストにお答えして、テスト実施。
昼休みに採点してみると、大変良い成績。担任としては、一安心。
ところが、授業中に、漢字で引っかかる子どもが多い。
そこで、帰りのホームルームの時間に、「同じ漢字のテスト」を実施。
信じられないくらいの悪い点数!
たった、数時間でなんという違い!
これで、担任は反省しました。
週1回の漢字テストは登校時に覚えればできる。しかし、漢字力は定着しない。
毎日、漢字に接する機会と環境を作らなければ。
そこで、子ども達に交渉して、漢字を含んだ例文を、毎日書き写す宿題。
これが大成功。朝と帰りの時間の漢字テストの成績の差が小さくなりました。
それ以来、「漢字力の向上は、漢字を見たり書いたりする機会を増やすこと」を確信しています。
どうして、環境や機会を作るのかは、次の機会に。
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