今回は、受験進学校を、帰国生の立場から見てみます。
「受験進学校」とは、「一般入学試験での難関大学への進学率が高い学校」としておきます。
一般入試というのは「筆記試験の得点で合否が決められる試験」のことで、最近増加している「推薦入試」「AO入試」特別します。
受験進学校には、次の様な特徴があります。
1, カリキュラムの前倒し
指導要領で決められた各学年の学習内容を、低い学年で学習させるカリキュラムを採用している。
たとえば、中高6年間の勉強を。最初の4年間で学習させる。
2, 受験勉強の指導に熱心
難関大学に筆記試験で合格するために、それらの大学の入試問題や出題傾向を熟知し、授業や教科の指導に活用している。
3, 徹底した進路指導
難関大学の入試情報を把握し、受験生の進路・大学選択の指導を徹底している。
私立の受験進学校
私立の受験進学校は、ほぼ全てが中学を併設して6年一貫教育を行っています。
それぞれの学校の受験カリキュラム・指導方法は大きく違います。たとえば、6年間の勉強を4年で終えて、あとの2年を受験勉強や模擬試験などの指導に費やす学校。その一方で、少しゆとりを持たせた5年間で学習を修了し、1年間だけを受験指導とする学校などです。
この受講科目の前倒しは、帰国生として高校編入をした場合に、注意が必要です。編入時点で未習教科・内容の多い帰国生への授業が実際にどのように行われ、それにお子さんがついていけるかどうかの判断です。
さらに、海外の学校での勉強と全く異なる日本の受験勉強のやり方に、帰国生として適応していけるかどうかの判断も必要です。進学校の受験カルチャーについていけずに、しばらくして転校するケースもありますので。
最近の大学入試では、「英語」の学力で合否が大きく左右される傾向があります。そのため、英語力を期待して、帰国生の募集に熱心な進学校が多く見ら、「英語力の保持・伸張」を願う帰国生の受験者数も増加しています。しかし、このような学校を選択する場合、学校の目的は「日本の大学進学」であり、ネイティブの英語力ではないことを,しっかり理解してください。
次回は、「公立の受験進学校」です。
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